2008年04月06日

チャーの話

チャーといえば、
ピンク・クラウドの「ドライブ・ミー・ナッツ」はかっこよかったなー。

……という話ではなく、本日は違う「チャー」の話を。

先週、サントリーの白州蒸溜所を見学したことは先日のブログでも書きましたが、
(「怒涛の試飲&試食@白州蒸溜所」「白州蒸溜所へGO!
リチャー作業や樽についての話を書き残していました。

「チャー」とは「焦がす」という意味です。
ウィスキーの樽を最初につくるときに内側を炎で焼く作業が「チャー」です。

それでは、「リチャー」とは何?

ウィスキーの樽の寿命は60~80年だそうです。
その間に繰り返し使うわけですが、途中で熟成力が衰えた樽に「焼き」を入れて再び元気にさせる作業が「リチャー」なのです。つまり、2回目以降の「チャー」が「リチャー」ということらしいです。

こんなふうに樽の内部を炎で焼きます。
リチャー作業1.jpg

炎の様子を見ながらタイミングをはかって、ひしゃく1杯の水をかけます。
リチャー作業.jpg

瞬間的に発生する水蒸気によって火は消えます。
水で消したところ.jpg

特別に樽のなかを間近で見せてもらいました。
リチャー後.jpg
黒く焦げています。
なんだかありがたーい(笑)香りの煙。

リチャーをした後の樽の内部は洗いません。
このまま使用するそうです。

どれぐらい炎で燃やすのか、水をどのタイミングでかけるかなどの微妙な加減は天候などにも左右され、まさに職人技だそうです。

60~80年の寿命を迎え、熟成力がなくなったウィスキー樽はその後、プランターや床の板などに加工されて再利用されます。プランターなどは販売されているそうです。欲しいかも……。

白州蒸溜所は1973年に誕生しました。
ということで、一番古い樽は1973年もの。

見学で回った貯蔵庫で探してみましたら……。

ありました!
1973年の樽.jpg
(注:今回のイベントで特別に撮影を許可されました。通常の見学では貯蔵庫内は撮影禁止です)。

こちらが貯蔵庫
貯蔵庫.jpg

上を見ても下を見ても足元を見ても、樽、樽、樽。
温度管理は一切していません。

それにしても広い蒸溜所でした。

↓これ、敷地内ですよ! 道路も広っ。
敷地内.jpg

今回は時間がなくて入ることもできなかったウィスキー博物館。
ウィスキー博物館.jpg

ゆっくり見て回りたかった……。

今回試飲した「白州」「山崎」10年、12年、18年が勢揃い。
白州と山崎.jpg

また行く機会があれば有料試飲コーナーで25年、30年などを味わってみたいです。

その際は同じ敷地内にあるサントリー天然水白州工場も見学してみたいなあ。
posted by はるちー備忘録 at 16:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 食べ物&飲み物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。

チャーにリチャー。
「焦がす」ことで熟成力がよみがえる・・・
どんな仕組みなんでしょうかねぇ。勉強になります。

使い終わった樽は,オーディオのスピーカーにも活用されていますね。

・パイオニア ピュアモルトスピーカー
http://pioneer.jp/components/puremalt/

何回か聴く機会があったのですが,その音の響きは素晴らしかったです。
この素材も,サントリーの山崎蒸留所のものですね。
Posted by マキパパ at 2008年04月06日 20:45
>マキパパさま
すごいっ! ピュアモルトスピーカーなんてあるんですね!
樽が音響にいい素材とは知りませんでした。
音楽を流すとよい香りが漂ってくるのでしょうか(笑)。
チャーやリチャーで焦がすことによって焦げ臭くならないのかとつい思ってしまいますが、焦げ具合でウィスキーの風味がよくなるのは不思議ですよね。
Posted by はるちー at 2008年04月06日 23:11
この記事よんで、「山崎」飲みにいっちゃいましたよー。むちゃくちゃ高かった...でもうまかった。
Posted by snorita at 2008年04月08日 15:03
>snoritaさま
海外で「山崎」とは!それは、かなり高そう~っ!
ボトルを買ってそちらにお送りしたいぐらいです。
でも、豪州でも「山崎」を置いているのですね。
海外で「山崎」は確かにおいしさがアップするような気がします。
Posted by はるちー at 2008年04月08日 22:36
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